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ネット炎上事件のまとめから分かった炎上の種類や原因

2023年03月28日

読了時間目安: 7分


「ネット炎上事件とはどんなこと?」や「ネット炎上の種類は?」さらに「ネット炎上事件をまとめると何がわかるの?」と考えたことはありませんか?
インターネットが普及して以降、ネット炎上事件は頻繁に起きており、私たちにとって非常に身近なものとなりました。
一方で、ネット炎上事件の種類や原因、そしてネット炎上事件のトレンドなどについて理解している人は少ないようです。
この記事では、ネット炎上事件をまとめたことで浮き彫りになった「ネット炎上の実情」についてわかりやすく解説します。

ネット炎上とは

ネット炎上とは、インターネット上のウェブサイトやブログ・SNSにおいて、批判や誹謗中傷が集中する状態のことです。 インターネットが発達する前までは「テレビ局や新聞社に抗議の電話が殺到する」といった事象が主流でした。パソコンやスマートフォンが普及した現代において、炎上の舞台はインターネットに代わりました。 ネット炎上が起きることで、そのきっかけとなった発信者が、心理的・経済的な損害を負うことがあります。特に、企業が炎上するとブランド毀損や信用低下といった被害を招く恐れもあります。 ネット炎上の主な原因は、著名人の不祥事をはじめ、極端な発言や賛否両論なテーマ、企業の広告やマーケティング、さらには高校生や大学生といった一般人の悪ふざけなどが挙げられます。このように、多くの人にとって身近なことが炎上のきっかけとなっています。 ネット炎上が取りざたされるようになって以来、その種類や原因、さらにはトレンドが浮かび上がってきました。これらについて、以下で深く掘り下げます。

【炎上とバズるの違い】

ネット炎上のまとめについて理解する前に、ネット炎上と混同されやすい「バズる」との違いについて知っておきましょう。 ネット炎上は批判や誹謗中傷といったネガティブな意見が集中する現象であり、バズるは「特定の事柄(人物や物、発言など)に注目が集中する状態のこと」です。 いずれもインターネット上で起きる現象という点で共通していますが、ネット炎上は批判的であるのに対し、バズるは肯定的な意味で使用されることが多いです。 「バズる」の語源は、英語の「Buzz」です。Buzzは、蜂などがブンブンと飛び回る際に使われる擬音語で、これを用いて多くの人が集まる状況を表した造語が「バズる」です。

【ネット炎上の定義】

ネット炎上には具体的な定義はありません。しかし、総務省は「炎上」について、以下の説明を用いていることから、一般的には同様に解釈されています。

“「炎上」とは、「ウェブ上の特定の対象に対して批判が殺到し、収まりがつかなさそうな状態」「特定の話題に関する議論の盛り上がり方が尋常ではなく、多くのブログや掲示板などでバッシングが行われる」状態である”

引用:第1部 特集 進化するデジタル経済とその先にある Society5.0 総務省

ネット炎上の種類

ネット炎上をまとめると主に以下のような種類が挙げられます。
  • ・著名人のブログ等
  • ・高校生や大学生のSNS
  • ・ステルスマーケティング
  • ・バイトテロ
  • ・企業や組織の公式アカウント
  • ・議論型炎上
  • ・YouTuber
上記それぞれについて解説します。

【著名人のブログ等】

ネット炎上のまとめで代表的なものが「著名人のブログ等」です。芸能人をはじめとする著名人の発信に対する批判や中傷が該当します。 芸能人がファンに苦言を呈したところ一般人から批判が集中したり、不倫や薬物、さらには金銭が絡む不祥事を起こした著名人を批判したりすることが炎上の代表的なケースです。

【高校生や大学生による一般人の炎上】

ネット炎上のまとめでは「高校生や大学生による一般人の炎上」もあります。学校生活や私生活の一部をSNSに投稿し、いじめやマナー違反、さらには法律違反を理由に批判や指摘が集中するパターンがあります。 ネット炎上が拡散し、学校名や個人名が特定されるケースもあり、ネットリテラシー(インターネット上の情報や事象に対する適切な判断能力)が低い若年層で起こりやすいことが特徴です。

【ステルスマーケティング炎上】

ネット炎上のまとめには、企業と著名人が消費者を欺くようにして、商品やサービスを宣伝する「ステルスマーケティング炎上」もあります。 消費者からしてみれば、悪質なマーケティング方法に見えることから、ネット炎上につながりやすいことが特徴です。 事実、これまでに多くの芸能人がステルスマーケティングに加担していることが判明し、謝罪や活動自粛といった社会的制裁を受ける事態が起きています。

【バイトテロ炎上】

ネット炎上のまとめでは「バイトテロ炎上」が多いことも挙げられます。バイトテロ炎上は、アルバイト従業員が自身のSNS等に職場または勤務時間中の悪ふざけの様子や顧客情報、さらには企業秘密などを投稿して起きることが一般的です。 炎上の影響はアルバイト従業員のみならず、雇用主である企業までも巻き込むケースが多く、大企業であるほど社会的な現象につながりやすいことが特徴です。

【企業や組織の公式アカウント炎上】

ネット炎上のまとめには「企業や組織の公式アカウント炎上」も含まれます。企業や組織の公式SNS上などで、運用担当者が軽率な発言を投稿したり、誤解を生みやすい表現を用いたりすることで起こります。 製品内への異物混入指摘、差別的な投稿、社会的弱者への配慮に欠けた投稿など、炎上する要因は様々ですが、ひとたび炎上すると企業の経済的な損害が大きくなりやすいことが特徴です。

【議論型炎上】

ネット炎上のまとめで昨今主流になりつつあるのが「議論型炎上」です。政治や社会情勢、あるいは対象者の生活環境などに関する発信に対して、支持または不支持の両者が入り混じることで炎上します。 活発な議論として解釈されることもありますが、二極化すると双方の主張を批判し合う場となり、炎上が長引く可能性を否定できません。 身近な例として、新型コロナウイルス騒動以降「マスク不要論」や「ワクチン接種推進」などが該当するでしょう。

【YouTuber炎上】

ネット炎上をまとめた中で比較的新しいものが「YouTuber炎上」でしょう。YouTubeを中心に活躍する個人や団体の言動に対し、批判や指摘が集中するパターンです。 先述した「著名人のブログ等炎上」に共通することが多く、テレビと比較して規制や忖度が緩い分、YouTubeが炎上を生む場になりつつあります。 一方、あえてネット炎上させることで注目を集める「炎上マーケティング(炎上商法)」が行われる場所のひとつになっていることも否定できず、その証拠として「迷惑系YouTuber」として活動を続けるケースもあります。

ネット炎上が起こる原因やメカニズム

ネット炎上をまとめると、ネット炎上が起きる原因やメカニズムは以下のことが考えられています。
  • ・インターネットには多くの人が集まりやすい
  • ・匿名性が高い
  • ・サイバーカスケード現象

【インターネットには多くの人が集まりやすい】

ネット炎上が起きる原因として「インターネットには多くの人が集まりやすい」ことがあります。 パソコンだけでなくスマートフォンを使ったネット接続により、情報へのアクセスや情報発信がこれまで以上に容易になり、それらは若年層から高齢層まで多くの人によって行われます。 インターネットを利用する人たちは、生活環境や教育環境、さらには宗教観といった多種多様な価値観を持っていることから、価値観や論理観の相違が生じ、ネット炎上につながると考えられています。

【匿名性が高い】

ネット炎上が起きる原因のひとつが「匿名性が高い」ことです。ネット掲示板やコメント欄、そしてSNSは、原則として匿名を使って利用可能なため、どのような発言や発信も「バレることはないだろう」または「追及されないだろう」と考える人が生まれます。 「個人を特定されることはない」と思う人たちにより、批判や誹謗中傷、過度な指摘などがなされ、結果的にネット炎上すると考えられています。

【サイバーカスケード現象】

ネット炎上が起きる原因には「サイバーカスケード現象」もあります。サイバーカスケード現象とは、異なる意見や思想を一切排除した閉鎖的な空間を形成する現象のことです。 また、集団による議論後、個々の意見が特定方向に集中および先鋭化する「集団極性化」の一種と定義されています。 つまり、ネット炎上においては、ごく少数の人たちが騒ぎ立てることが、大多数の意見に見えてしまっていると言えます。 仮に、正しくない見解であっても「みんなが言っている」ことを理由に、少数派の意見が過大評価されてしまうこともありえるのです。

ネット炎上対策

ネット炎上対策は「未然に防ぐこと」と「速やかに真摯な対応をとること」の2つがポイントです。 ネット炎上が起こらないようにするには、極端な発言を発信しないことや多種多様な人がいることへの配慮が求められます。 他にも、ネット炎上が起きやすい環境を用意しないことも大切です。とりわけ、企業においては、ウェブサイトやSNSでコメント欄を設置することはネット炎上リスクを伴う可能性があるため、慎重にすべきでしょう。 もしも、ネット炎上が起きた場合は、速やかに謝罪や説明をおこなう、または静観も検討しましょう。 不用意な反応や一時的な感情による反論は「火に油を注ぐ」結果になりやすく、個人や企業を問わず、真摯な対応が求められます。

まとめ

ネット炎上には様々な種類や特徴、さらには原因が存在しています。 ネット炎上は未然に防ぐことが大前提ですが、起きた場合は速やかに真摯な対応を心がけ、収束に努めましょう。