女性蔑視やミソジニーに対する企業の対策方法
2023年04月20日
本記事では、女性蔑視やミソジニーに対する企業の対策方法を紹介します。
ミソジニーとは?
女性蔑視とは、女性を劣った存在として軽視し、侮辱する言動や行為を指します。また、性別としての女性差別だけでなく、女性らしさに対する嫌悪や蔑視のことは広くミソジニーと呼ばれています。ミソジニーは、男性が女性に対して抱く嫌悪感だけでなく女性が女性に対しても持つことがあると言われています。
女性蔑視に当たる行動
女性蔑視には様々な形態があります。
具体的には、以下のような行動が挙げられます。
・女性の才能や能力を軽視する言動や行為
・女性に対するセクシャルハラスメント
・女性に対する偏見や固定観念の表現
・女性を性的対象として扱う言動や行為
・子供が生まれた際の就労継続意思を女性にだけ確認する
この他にも、性別とは関係ない要素を女性であるからという理由で評価したり蔑むことも女性蔑視にあたります。
たとえば「女性だから細やかな気配りができるんだね」
というのも女性蔑視です。
一見褒めているようですが、細やかな気配りができるのは、性別由来のものではなく、当人の能力です。
女性であるという理由から、本人の能力を決めつけ、正確に判断しないことは立派な女性蔑視です。
上記のような言動や行動は、個人の意識や認識の問題だけでなく、社会的に達成しなければいけない問題でもあります。
女性蔑視は、女性たちが社会で自由に活動し、自分らしく生きることを妨げるものです。
企業の女性蔑視に対する対策方法
企業が女性蔑視に対する対策を行うことで、社員のモチベーション向上や企業のイメージ向上につながることが期待されます。以下に、企業が女性蔑視やミソジニーに対して取り組むべき対策を紹介します。
【社員の教育・啓蒙】
社員に対して女性蔑視やミソジニーについての教育や啓蒙を行うことが重要です。社員に対して、女性に対する差別的な言動や行動が許されないことを徹底的に説明することで、問題を未然に防ぐことができます。性別による役割分担や固定概念が歴史として存在していた側面もあるため、加害者は無意識的に女性蔑視を行っている可能性があります。定期的な教育や日常的なふるまいのフィードバックを行う必要があります。
適切なルールの策定
企業内には、女性蔑視やミソジニーに対する適切なルールを策定し、徹底する必要があります。具体的には、女性に対するセクシャルハラスメントの禁止や、女性差別的な言動や行動を取ることを禁じる条項を盛り込んだ社内規定を作成することが挙げられます。セクハラや差別の明示的な禁止とともに、相談窓口の設置も重要です。ハラスメント行為や差別的な言動の問題点は、被害者が被害に対して声を上げにくい点にあります。匿名の相談窓口や調査委員会を設置し、周知することで、被害の実態をより正確に把握することができます。
【女性活躍推進】
女性が活躍できる職場環境を整備することも、女性蔑視やミソジニーを防止するための重要なポイントです。女性が管理職に就く機会を増やすための取り組みや、女性が働きやすい環境を整備することが求められます。女性蔑視やミソジニー行為を取り締まるのも重要ですが、女性がより上のポストに就ける環境を作ることで、実力で評価している会社であると対外的にもアピールでき、より女性の社会進出を促すことができます。
【問題の迅速な解決と適切な対応】
女性蔑視やミソジニーが発生した場合は、速やかに問題を解決し、適切な対応をすることが必要です。女性蔑視やミソジニーは世界的に解決するべき問題の一つで、対応が遅れると、社内外問わず、批判の対象となります。不要な炎上を避けるためにも、問題が起きてしまった際には迅速な対応が求められます。
【ダイバーシティの促進】
ダイバーシティとは日本語で多様性という意味をもつ単語で、国籍や性別、宗教などによって判断をせずにさまざまな人で構成された企業というような意味合いを持ちます。生活の中に潜んでいる差別は女性蔑視だけではありません。女性蔑視の問題だけでなく、ダイバーシティを推進していくことによって、社員の意識も変わり差別を生みにくい環境を作ることができます。