特集レポート

バイトテロ発覚後の生活者反応
~「好きでも、しばらく食べたくない」~

2021年11月05日


バイトテロの再燃

6月に入り、飲食店のバイトテロが立て続けに発生した。どちらも店内での不適切行為が撮影され、仲間向けの悪ふざけ動画としてSNSに投稿。限定公開のつもりだったが、YouTuberのチャンネルでピックアップの後、バイトテロ情報として拡散された。早い段階でマスコミ等の報道機関も扱い、炎上ニュースとして広がってしまう。

厨房の店員がシェイクをペロペロ… 動画拡散でドミノ・ピザ謝罪「お客様に不快な思いをさせた」

今度はココイチで「バイトテロ」、不衛生行為をSNSで限定公開→予期せず拡散 店は一時営業停止に…運営会社「厳正な対応を行う」

●いつでも起きるバイトテロ

2013年の夏頃に、SNSへの不適切行為が「バカッター騒動」乱発して以来、バカッターやバイトテロが時間を置いて話題になっている。
Googleのツール「Google Trends ※1」で「バイトテロ」を調べると、検索ボリュームが増えたのは9月(2013年)、5月(2015年)、2月(2019年)、4月(2021年)、そして6月(2021年)だ。 2019年2月以降は、それ以前よりも検索ボリュームが全体的に増えている。※2 潜在的に不適切行為は存在すると考えると、1年中どこで発生してもおかしくはないだろう。

「Google Trends」は、ある単語がGoogleでどれだけ検索されているかというトレンドをグラフで見ることができるツール。

過去の問題投稿や不適切動画を掘り起こされるケースが増加。リアルタイムの問題投稿の発生に加えて、数年前のバイトテロ行為までもが動画共有サイトやブログなどで集約される。

バイトテロで動く「生活者の感情」

バイトテロの発生は、店舗に経済的な損害を与えるのはもちろんのこと、この情報を見てしまった人々に、一種の「やるせない気持ち」「不快な感情」をもたらしてしまう。 Twitterのクチコミを見てみると、60%は公式リツイートで共有している。
オーガニックツイートではTwitterユーザーが自身のさまざまな感想を述べており、事件発生の要因や結末について言及している。
  • 店内での不衛生行為は許せない
  • 好きだったのに食べる気が失せた
  • いつも食べているけど食べたくなくなった
  • 今日行こうと思っていたけどやめた
  • もうあの店には行きたくない
  • あのお店への信頼がなくなった
  • やってることが過去最高にキモい

「バイトテロ発生条件」を抑制するしかない

バイトテロを予防する方法は、各種メディアや専門家の間で議論されている。

従業員研修や覚書の締結はもちろんだが、店舗での未然の対策や、不適切行為の予兆などをチェックすることが大切だ。

特に「閉店後の店内」や「社員や利用客がいない時間帯」での油断は無いだろうか。

アルバイトの皆さんが、「SNSでの不適切投稿の顛末」の恐ろしさを知っていれば、今回のバイトテロは起きなかっただろう。企業は不適切な行為と投稿は危険であり、炎上に巻き込まれた場合のリスクを「自分ごと化する研修」を繰り返すしかない。

リリーフサインでは、数分で実施が可能な従業員向けe-learningを提供しております。

<従業員にSNSトラブルを「自分ごと」として意識付け>