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警察庁がSNSから犯罪者の人物相関図を作成

2021年11月05日


警察庁がSNSの解析によって犯罪者の人物相関図を作成するシステムを導入するというニュースが発信されました。



SNS解析システム導入へ AI捜査で人物相関図作成



恐らく今までの運用実績があるからシステム化できるのでしょうが、基本的にTwitterとFacebookの公開情報から解析するという、この記事から知れる情報からすると、「そんなにうまくいくのだろうか?」という疑問があります。

特定したい人物のアカウントを中心に、そのSNSのフォローやコメントのやり取りから相関性を割り出していくことは勿論可能で、同じ組織に属するであろう人物を芋づる式に抽出することはさほど難しいことではありません。やるかやらないかは別として、自社の従業員のSNSアカウントを特定し、定点観測するということは可能です。

特殊詐欺などでは「受け子」とのやり取りにSNSが利用されている実態があり、犯罪インフラの側面があるのですが、果たしてその「指示役」が、組織のどのくらいの重要人物とその公開アカウントで繋がっているものかわかりません。また、犯罪に使われているアカウントはプライベートとは分けていると考えるのが普通なので、「仕事用」アカウントと「プライベート」アカウントの紐付けも、SNS事業者の協力を得ないと容易ではないでしょう。(同じ端末で複数アカウントを使い分けている場合には、SNS事業者は同じ人物と特定可能と思われる)

とはいえSNSは、公開情報だけでもある程度人と人との関係を把握することが可能なので、例えば「受け子」の犯罪を未然に防ぐなど、社会浄化の一助となって欲しいものです。