SNSなりすましの手口と対策|最新事例と被害を防ぐ「正しい見分け方」
2026年02月10日
SNSなりすましとは? 最新の手口と定
SNSなりすましの定義と種類
SNSの「なりすまし」とは、ソーシャルメディア上において、実在する個人や団体、企業などの名前・写真・情報を無断で使用し、あたかも公式アカウントの所有者本人であるかのように振る舞う行為を指します。 そのターゲットは、芸能人や有名企業に限らず、一般個人や中小企業、公的機関にまで及んでいます。
一言で「なりすまし」と言っても、大きく分けて2つのタイプが存在します。どちらも「他者の信用を悪用する」点では共通していますが、接触ルートや目的には明確な違いがあります。 「偽物とは気づかずにタップしてしまった」という被害を防ぐために、まずは敵の手口を正しく理解しておきましょう。
- ・なりすましアカウント(偽垢・偽アカウント)
本物そっくりのIDやアイコンを作り、「向こうから」接触してくるタイプです。
フォローやDM(ダイレクトメッセージ)を送りつけ、やり取りの中で直接情報を盗もうとするのが特徴です。
- ・なりすまし広告(偽広告)
著名人の写真などを無断利用し、タイムライン上に自動的に表示されるタイプです。
フォローをしていなくても表示され、クリックさせて外部サイトやLINEグループへ誘導します。
どちらも一見しただけでは判断が難しいケースもありますが、仕組みを知っていれば冷静に対処できます。いざという時に偽アカウントを見分けて、被害を防げるようにしておきましょう。
なりすましアカウントとなりすまし広告の違いを比較表で整理しました。
なりすましアカウントとなりすまし広告の違い

残念ながら、こうしたなりすましによる被害は近年急増しています。 なぜこれほど手口が巧妙化し、被害が後を絶たないのか。その背景には、個人のいたずらでは済まされない「ビジネス化」した犯罪構造があります。
なぜ増えている? 闇バイトと組織的犯行
SNSでのなりすまし被害が拡大している背景には、社会問題化している「闇バイト」および組織的な犯罪グループの関与があります。
特に脅威となっているのが、生成AI技術の悪用です。 画像生成はもちろん、本物そっくりのディープフェイク動画さえも手軽に作成できるようになった今、実在する経営者や有名企業になりすまして求人を募ることは容易です。応募者は「あの著名人が動画で紹介している仕事なら安心だ」と信じ込まされ、知らぬ間に個人情報を搾取されたり、詐欺の実行犯として加担させられたりするケースが後を絶ちません。
また、AIによる翻訳技術の向上も見逃せません。 これまでは「日本語が不自然だから怪しい」という違和感が防波堤になっていましたが、現在のAI翻訳は極めて自然です。言語の壁が消滅したことで、海外に拠点を置く犯罪グループが違和感のない日本語を操り、組織的になりすまし行為をしているのが現状です。
【SNS別】なりすましの特徴と見分け方
SNSのプラットフォームごとに、なりすましの手口や被害は大きく異なります。なりすまし行為では、画像がメインのInstagram、拡散力が高いX(旧Twitter)、クローズドなLINEなど、それぞれの機能を悪用して巧妙に罠を仕掛けてきます。
また「公式マークがあるから安全」という古い常識は、2026年の今、通用しなくなっています。被害を未然に防ぐためには、各メディアの特性に合わせた「正しい疑い方」を知っておくことが不可欠です。
ここでは、主要なSNSで横行している具体的な手口と、見分けるためのチェックポイントを解説します。
Instagram(インスタ)|偽プレゼント企画とDM誘導
写真や動画がメインであるInstagramでは、視覚的な情報を模倣されやすい傾向があります。アイコン写真、アカウント名、プロフィール文などを本物そっくりにコピーし、直近の投稿まで丸ごと公式アカウントにまねるケースも珍しくありません。
そして典型的な手口は、ユーザーに「当選しました」という偽のDMを送りつけ、フィッシングサイトへ誘導してクレジットカード情報を盗み出すものです。
【見分けるポイント】
本物の公式アカウントに比べて投稿数やフォロワー数が極端に少なかったり、認証バッジ(青いチェックマーク)が付いていなかったりする場合は要注意です。また、IDの一部に余計な「.(ドット)」や「_(アンダーバー)」が入っていないか確認しましょう。
X(旧Twitter)|拡散力を悪用するリプライ詐欺
情報の拡散スピードが速いXでは、その即時性が悪用され悪用されます。公式アカウントの投稿に対し、なりすましアカウントが即座に偽のリンクや詐欺情報を返信(リプライ)する手口が横行しています。
また、有料プランの導入により、認証バッジの意味が変化した点も注意が必要です。
誰でも青いチェックマークを取得できるようになったことで、「認証バッジがある=本物」とは限らなくなった点が、よりなりすましアカウントの判断を難しくしています。
【見分けるポイント】
・青色
有料プラン(X Premium)加入者に付与。「本人確認」はあるが「公式」とは限らない。
・金色
企業または組織のアカウントが有料プランの登録申請を行い、承認を受けた場合に付与される。
・グレー
政府機関など公的なアカウントが登録申請を行い、承認を受けた場合に付与される。
出展:X 媒体情報 (2026年最新情報に基づく)
また、プロフィール画面にある「アカウント作成日」を確認してください。本物の企業アカウントに比べ、偽アカウントは直近(数日〜数ヶ月以内)に作成されているケースが大半です。
LINE(ライン)|アカウント乗っ取りと金銭要求
LINEでは、新規のなりすましよりも「乗っ取り」による被害が中心です。 友人や家族になりすまして「プリペイドカードを買って」と金銭を要求する手口や、企業を装って「スタンププレゼント」と称し、友だち追加を迫るケースがあります。
【見分けるポイント】
アカウント名の横にある「盾マーク(バッジ)」の色を確認しましょう。
・グレー(未認証アカウント)
審査なしで個人でも作成可能。大手企業が灰色の場合は偽物の可能性大。
・青色(認証済アカウント)
プラットフォームの所定の審査を通過すると、バッジが付与される。
・緑色(プレミアムアカウント)
特別な審査を経た優良なアカウントに自動付与される。
出展:LINE for Business (2026年最新情報に基づく)
TikTok(ティックトック)|AIと動画で騙す「偽の権威」
若年層の利用が多いTikTokでは、他人の動画を無断で保存・再投稿する「無断転載」型のなりすましが多発しています。 有名配信者やインフルエンサーの切り抜き動画を勝手に投稿し、収益化や外部サイトへの誘導を行うケースです。
【見分けるポイント】
転載された動画は画質が劣化して荒くなっていることが多いです。また、動画の端に他のアプリや別のアカウントIDのロゴ(透かし)が残っていないかよく観察しましょう。
【対処法】なりすまし・偽アカウントを発見した時の対応
もし実際に偽アカウントを発見しても、焦ってすぐに「通報」や「ブロック」をしてはいけません。 通報によって相手がアカウントを削除したり、IDを変更して逃亡したりすると、二度と追跡できなくなるリスクがあるからです。まずは冷静に、以下の手順で「証拠の保全」を行いましょう。
ステップ1:証拠保全
まずは、相手のプロフィール画面全体と、なりすまし行為が確認できる投稿(偽キャンペーン画像など)をスクリーンショットで保存します。 この際、スマートフォンやパソコンの画面上に「日時」が表示された状態で撮影するのがベストです。DMでやり取りがある場合は、その会話履歴も全て保存してください。
また、IDやアカウント名は犯人がいつでも変更できるため、証拠としては不十分な場合があります。必ず「プロフィールページのURL」をコピーして、記録しておきましょう。
手元に客観的な証拠を残せたら、準備は完了です。
次は保全した証拠を基に、各プラットフォームの運営元に対して「削除依頼」と「公式な通報」を行う、具体的な手順を解説します。
ステップ2:通報(各SNSリンク集)
証拠が手元に残せたら、次は各SNSの運営へ「なりすまし被害」を報告しましょう。 アプリ内の通報ボタンだけでなく、より詳細な情報を送れる「専用フォーム」を使うことで、運営側に深刻さが伝わり、削除対応がスムーズに進むケースがあります。 迷わずすぐに申請できるよう、主要SNSの公式通報窓口(削除依頼フォーム)へのリンクを以下にまとめました。
- ・X(旧Twitter)
ヘルプセンター>Xにおける信頼性>具体的な情報を記載
https://help.x.com/ja/forms/authenticity
- ・Instagram
ヘルプセンター>プライバシーと報告>なりすましアカウント>報告フォーム
https://help.instagram.com/contact/636276399721841
- ・Facebook
ヘルプセンター>レポート>不正利用の報告>なりすましアカウント>報告フォーム
https://www.facebook.com/help/contact/295309487309948/ - ・LINE
ホーム>セキュリティー・プライバシー>迷惑行為>迷惑行為を通報する方法
https://help.line.me/line/smartphone?contentId=20000298&lang=ja#20000298_mokuji2 - ・TikTok
ヘルプ>プライバシーとユーザーの安全>なりすましアカウントを報告する
https://www.tiktok.com/legal/report/feedback
ステップ3:フォロワーへの注意喚起【コピペ用例文】
プラットフォームへの通報が完了しても、実際にアカウントが削除されるまでには数日のタイムラグが発生します。 その間に、大切なフォロワーやユーザーが偽アカウントからのDMなどで被害に遭わないよう、速やかに「偽物がいること」を周知しましょう。 焦っている時でもすぐに使えるように、プロフィール欄や投稿用の文章テンプレートをご用意しました。
▼ SNSプロフィール掲載用(短文)
【重要】なりすまし被害が多発しています。当アカウント以外からのフォローやDMは全て偽物ですので、URLにはアクセスしないでください。
また企業や団体のなりすましアカウントが出回っている場合は、公式HP内でも発信することで、公式発表として正しいアカウントの周知を行うのもよいでしょう。
保有している公式アカウントの情報も合わせて記載することで、まだ被害がないプラットフォームへの抑止力にもつながります。コピーして使用してください。
▼ 公式Webサイト・ニュースリリース用(長文)
タイトル:SNSのなりすましアカウントに関する注意喚起のお知らせ
本文:この度、当社の以下の公式アカウントを装った、なりすましアカウントが判明しましたが、当社とは一切関係がございません。
個人情報の悪用や、詐欺被害につながる恐れがあるため、疑わしいアカウントへのアクセスや、個人情報の入力を行わないようお願い申し上げます。
万が一、不審なダイレクトメッセージ等を受信された場合は、記載されたURLへのアクセスや情報記入など一切行わず、当該メッセージ自体を削除し、被害防止のためなりすましアカウントのブロックをお願いいたします。
当社が運営している主な公式アカウントは以下となります。
・X|公式アカウント
@・・・(公式アカウントURLを記載)
・Instagram|公式アカウント
@・・・(公式アカウントURLを記載)
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